近所の商店街に、昔ながらの赤い丸型ポストがひとつ残っています。年賀状を出しに行ったとき、子どもに「どうしてこのポストだけ丸いの?」と聞かれて、うまく答えられませんでした。
今日10月9日は「世界郵便デー」。1874年のこの日、スイスのベルンで郵便の国際機関万国郵便連合(UPU)が設立されたことを記念した日です。日本も1877年に加盟しました。身近なのに意外と知らない、ポストと郵便の話を7つ。

1. 日本の郵便は、1871年に始まった
日本の近代郵便は、1871年(明治4年)、東京・京都・大阪のあいだで始まりました。中心になったのが、「郵便制度の父」前島密。1円切手の肖像でおなじみの人物です。
それまで手紙を届けていたのは飛脚。料金が高く、庶民が気軽に使えるものではありませんでした。全国どこでも同じ料金で手紙が届くという仕組みは、当時としては画期的なものでした。
2. 最初のポストは、木の箱だった
郵便が始まったときに置かれた最初のポストは、脚のついた台に四角い木の箱をのせた「書状集め箱」でした。そのあと、柱の形をした黒塗りのポストが広まります。
黒いポストは夜になると見えにくく、目立たないのが悩みでした。街の中で見つけにくいポストは、ポストとして困るわけです。
3. 赤くなったのは、明治34年
ポストが赤くなったのは1901年(明治34年)。火事に強い鉄製の丸いポストが試験的に置かれ、そのときにポストの場所を分かりやすくするため赤く塗られました。1908年(明治41年)には正式な型として定められます。
イギリスのポストが赤かったことも参考にされたと言われています。見つけやすさのための赤が、そのまま100年以上続いているわけです。
4. 丸いポストが減ったのは、郵便物が増えたから
冒頭の子どもの質問への答えです。親しまれてきた丸型ポストですが、昭和24年(1949年)ごろを最後に、新しく作られなくなりました。
理由は、郵便物の量が増え、たくさん入って取り出しやすい角型のほうが効率がよかったから。今残っている丸型ポストは、長く使われてきた古いものです。地域の人が保存を望んで残されているところもあります。

5. 〒マークは「テ」から生まれた
郵便のマーク「〒」は、1887年(明治20年)に定められました。当時郵便を担当していた逓信省(ていしんしょう)の「テ」をもとにしたとされています。
最初はアルファベットの「T」に似たマークが発表されたものの、国際郵便で料金不足を示す記号と紛らわしいとして、すぐに今の形に変えられたという話も残っています。国際ルールに合わせて決め直したのが、世界郵便デーらしいエピソードです。
6. 郵便番号が7桁になったのは1998年
郵便番号が導入されたのは1968年。最初は3桁または5桁でした。住所を機械で読み取って仕分けるための番号です。
それが1998年に今の7桁になりました。7桁あれば町名のレベルまで特定できるので、郵便番号だけで住所の大部分が自動入力できるのはこのおかげです。
7. はがき85円、手紙110円の時代
2024年10月、郵便料金が約30年ぶりに大きく改定され、はがきは63円から85円、25g以内の定形郵便は84円から110円になりました。
そして今年の10月1日からは、ゆうパックやクリックポストの料金も上がりました。手紙を出す機会は減っても、荷物を送る機会は増えている。郵便の役割は、形を変えながら続いているのだと思います。
まとめ:赤いポストは、見つけやすさの工夫
木の箱から黒いポスト、そして赤い鉄のポストへ。色も形も、すべて「見つけやすく、たくさん入る」ための工夫から生まれていました。
世界郵便デーの今日、久しぶりに誰かにはがきを1枚。近所の赤いポストが、少しだけ違って見えるかもしれません。
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使い方は3ステップ
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