【9月11日は公衆電話の日】停電しても使える…公衆電話が災害に強い7つの理由

公衆電話の日 公衆電話が災害に強い7つの理由 災害

街から公衆電話が消えていくことを、私たちはほとんど気にせず受け入れてきました。スマホがあるのだから当然だと思っていたし、実際、ふだんは困りません。

ただ、災害の後に必ず話題になるのが公衆電話です。長い行列ができ、そこだけつながる。今日は9月11日、公衆電話の日。あの箱がなぜ災害に強いのかを、7つに分けて書きます。

ブース内に設置された緑色の公衆電話
写真: Unsplash

子どもに10円玉を渡して公衆電話をかけさせたら、受話器を上げる前にお金を入れ、コインが戻ってきて「壊れてる」と言われました。壊れていません。順番が違うだけです。この一件で、練習の必要性を痛感しました。

1. 始まりは1900年9月11日、新橋と上野

日本で初めての公衆電話が街頭に設置されたのは、1900年(明治33年)9月11日。場所は東京の新橋駅前と上野駅前でした。当時の呼び名は「自動電話」。交換手を呼ばずに自分でかけられることが、それだけ画期的だったわけです。

「公衆電話」という名前に変わったのは1925年(大正14年)。つまりこの機械は、126年間ずっと街角に立ち続けていることになります。

2. ピークは約93万台。いまは10万台あまり

公衆電話の台数がいちばん多かったのは1980年代半ばで、全国に約93万台。それが携帯電話の普及とともに減り続け、現在は10万台あまりまで縮小しています。

それでもゼロにはなりません。誰もが電話を使えるようにするという考え方(ユニバーサルサービス)のもとで、一定の間隔で必ず設置される仕組みになっているからです。かつては市街地でおよそ500m四方に1台という基準でしたが、2022年に見直され、現在は市街地で1km四方に1台程度が目安とされています。減ってはいますが、消えるわけではない。

3. 停電しても使えるのは、電気が電話線から来るから

ここがいちばんの肝です。アナログ回線の公衆電話は、電話線そのものから電力の供給を受けて動きます。通信局側には非常用の電源が備えられているため、街が停電しても電話機は生きています。

停電すると、光回線の固定電話は使えなくなり、スマホは基地局のバッテリーが切れれば圏外になり、手元の充電も遅かれ早かれ尽きる。そんな状況で、電気が来ていない街で唯一かけられる電話が、あの緑の箱ということになります。ただし、デジタル公衆電話や一部の機種は停電時に使えないこともあります。

4. 「つながりやすい」のは、優先されているから

大災害の直後は、みんなが一斉に電話をかけるため回線が混み合い、通信事業者は通話を制限します。いわゆる輻輳(ふくそう)です。携帯がつながらないのは、電波の問題ではなくこの制限のことが多い。

公衆電話は災害時優先電話として扱われており、こうした通信規制の対象外とされています。だから、みんながつながらないと言っているときに、公衆電話の前だけ列ができる。あれは根性論ではなく、仕組みの話です。

夜の暗い通りに立つ電話ボックス
写真: Unsplash

5. 災害時には、無料開放されることがある

大規模な災害が発生した際には、公衆電話が無料で使えるようにする措置がとられることがあります。硬貨やテレホンカードなしで、受話器を上げてダイヤルするだけ。

ただし、これは自動的に毎回そうなるわけではありません。小銭は持っておくに越したことはない。10円玉を数枚、財布の奥かポーチに入れておく。防災グッズとしては、これ以上ないほど軽くて安い備えです。

6. 110番と119番は、お金を入れなくていい

意外と知られていませんが、緊急通報の110番と119番は、硬貨やカードを入れずにかけられます。機種によっては赤いボタンを押してからダイヤルします。

目の前で人が倒れているとき、小銭がないから電話できない、では困ります。この一点だけでも、覚えておく価値があります。

7. 使ったことのない子どもが、いま多数派

ここが現代の問題です。受話器を上げてからお金を入れる、という順番を知らない子どもは珍しくありません。そもそも「受話器」という物体を見たことがない、という子もいます。

災害時、子どもが自力で家に連絡する手段として公衆電話は有力です。週末に一度、実際に使わせてみてください。10円玉を持たせて、家に電話をかけてもらう。そして帰り道に、通学路のどこに公衆電話があるかを一緒に確認する。5分のイベントですが、記憶にはしっかり残ります。

まとめ:場所を知らなければ、ないのと同じ

公衆電話がどれだけ強くても、どこにあるか知らなければ使えません。減っているぶん、探して見つかるものではなくなりました。

今日できることは二つ。自宅と職場と学校の近くで、いちばん近い公衆電話を1台ずつ確認しておくこと。そして、10円玉を数枚、いつも持っているものの中に入れておくこと。それだけです。

ファービヨンドのアプリ紹介

公衆電話も避難所も、探すのは平常時に。家族の情報をまとめておく方法も、いろいろあります。

災害伝言板と防災施設情報の共有ガイドMAP

災害伝言板と防災施設情報の共有ガイドMAPのアイコンとアプリ画面

避難所などの防災施設を地図で探せて、災害用伝言板も使えるアプリです。使うのは非常時ですが、入れておくのは平常時。

使い方は3ステップ

  1. 平常時に、自宅・職場・学校のまわりの避難所を一度見ておく
  2. 災害時は地図から近くの防災施設を確認
  3. 災害用伝言板で、自分の状況を登録/家族の状況を確認

iOSアプリ / Androidアプリ / Web版

家族安心ノート

家族安心ノートのアイコンとアプリ画面

相続・葬儀・デジタル遺品の準備をまとめてできる情報整理サービス。準備度診断や贈与税試算、家族との共有機能もあります。基本機能は無料。

使い方は3ステップ

  1. まず「準備度診断」で、いまどこまで準備できているかを見る
  2. 基本情報・連絡先・財産・デジタル情報・希望を少しずつ登録
  3. 招待した家族とだけ共有する(デフォルトは非公開)

Web版

「情報共有マップくん」は、合同会社ファービヨンドが運営する、みんなで場所の情報を持ち寄る地図アプリのシリーズです。ふだんから使い慣れておくことが、いざという時のいちばんの備えになります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました